大抵の方もきいたことくらいはあるであろうIBM。正式には”International Business Machines Corp.”という社名なのをご存じの方はそう多くはないのではないでしょうか。かくいう私は知りませんでした。
本社はニューヨークにあり、従業員の数は去年の12月時点で約38万人でした。事業内容は、オールドスタイルなコンサルタントやシステムから、最近の主力はWatsonといったAI分野、クラウド事業にシフトしてきています。
第2四半期決算
直近の決算は7月18日に発表されています。
・4〜6月期は売上高が前年同期比4.6%減の192億8900万ドル、日本円にして2兆1600億円と21四半期連続の減収
・純利益も6.9%減って23億3100万ドル
・クラウド事業が力をつけており売上高は前年同期比5%増の39億ドル
・従来型のハードウェア、ITサービスの減少止まらず
・成長事業5分野(ビッグデータ、セキュリティー、クラウド、モバイル、ソーシャル)の売上高は5%増の88億ドル
総じて見ると従来型の事業の減収を成長分野の売上がカバーできず、21四半期連続の減収となっています。
クラウド分野が伸長すれば、つまりそれは高価なIT機器やソフトウェアで売上を上げていた従来のハード部門、サービス部門の売上を食う形になり、これも減収が止まらない一因となっているようです。
これに伴い株価も下げており、3月1日の終値$181.95から$144.08まで21%ほども下げています。そのおかげで現在の利回りは4.16%と魅力的な数字です。
・純利益・・・40億ドル
・営業キャッシュフロー・・・74億ドル
・上半期の自社株買い、及び配当による株主還元・・・50億ドル以上
私も企業分析について勉強中です。重要な数字は他にもいろいろありますが、とりあえず今回は3つピックアップしています。
「営業キャッシュフロー>純利益」となっているか。これが逆転している場合、粉飾決算の可能性があります。次に株主還元のスタンス。これらは長期で保有する銘柄には不可欠な要素だと考えます。