ETFの歴史は短く、最初のETFが米国で認可されたのが1993年のことでした。それから20年余りで急激に成長しています。短い期間にこれだけ成長している理由の一つに、優れた商品性を持つという特徴があります。
ETFとはどんな商品なのか
こちらをご覧ください。インヴァスト証券にわかりやすくまとめてある動画がありました。
インヴァスト証券より
簡単に言うと、株式と投資信託のいいところどりした商品だということです。低コストの商品が多い理由は、ETF GateWayによれば、
”ETFはポートフォリオ維持の作業を「外部化」している”
ことによって低コスト化を実現しているのだそうです。
フィデューシャリー・デューティー
動画に出てきますが、日本におけるETFの知名度はわずか6%にすぎないのだそうです。知名度が低い理由として、商品の性格上手数料が低いため、紹介者、あるいは販売者にとって旨味がない=稼ぎにならないからだ、という意見には妥当性があります。
私の身の回りにも実際に、証券会社や銀行の窓口で薦められるがままに契約してきた、という方がいらっしゃいます。購入されたその商品を教えてもらいました。商品名は伏せますが、購入時手数料が3.24%、信託報酬が2.16%で投資対象が海外株式のものと、やはり購入時手数料が3.24%、信託報酬が1.51%で投資対象が海外債権の毎月分配の投資信託でした。
例えば一つ目の商品を100万円分購入した時点で、購入時手数料が¥32,400引かれ、信託報酬が¥20,900かかってしまいます。何もせずに5%強を確実に失います。
このような話を聞くと、「異例の三年目」を務められている金融庁の森長官が仰る”フィデューシャリー・デューティー(顧客本位の業務運営)”にますます熱い期待を寄せてしまいます。
米国のETFはVTIのように米国の99.5%をカバーするようなものから、かのバフェット氏も死後に遺された奥様への助言として投資をすすめられている有名な指数S&P500に連動するものとして、SPDR S&P500 ETF(SPY)、リーマン・ショック時にも5%ほどしか値が下がらなかった、米国のガチガチの債権ばかりに投資するバンガード・トータル債券市場ETF(BND)といった個性豊かで、かつ低コストな商品が盛り沢山です。
今まで米国投資に興味がなかった方も、一度米国ETFの世界を覗いてみてはいかがでしょうか。投資の幅が広がることと思います。